前年、スウェーデンの大金持ちから私有する無人島を紹介されたチュードアは、翌年の夏に現地を訪れ、二週間の滞在調査を行なう。中谷芙二子、ビリー・クルーヴァーやジュリー・マーティンも参加し、島の地形や植生、天候などの調査、そして持ち込んだパラボリック・アンテナを使ったサウンド・ビームと霧のシステムのテストを繰り広げる。「私たちはまずあちこちのエリアに名前を付けることからはじめた」、とジュリー・マーティンは回想する。毎日の成果はログとして残され、滞在後半にはサウンド・ビームや霧の設置箇所、そしてさまざまなエリアの名前が記される島の地図が作成される。最後の集まりで、プロジェクト全体の目的が「テクノロジーを使って島の自然を露わにすること」であると全員が同意。タイトルとして「Reflection」があがるものの、平凡すぎるとして話し合いの結果、却下される。ニューヨークに戻ってから、チュードアは《Island Eye Island Ear》という名前を思いつく。